こんにちは、おふと申します。
「ヴィッセル神戸」の魅力を発信していきたいという、いちファンが勝手にクラブの魅力を綴っていきます。
今回は「2019年9月までのヴィッセル神戸」についてです。
天皇杯初制覇へ邁進する「ヴィッセル神戸」
今夜は9月最後のJ1リーグ「川崎フロンターレ戦」ですね。
アウェイの等々力で王者・川崎にどのようなサッカーができるのか?
現在のヴィッセルの真価が問われるゲームになりそうです。
さて、「天皇杯」という希望がある今のうちにこれまでの「ヴィッセル神戸」を僕の偏見で考察をしておこうと思います。
なぜ今なのかと言うと…今なら前向きな考察ができると思うからです。2か月後に前向きな考察ができるとは限らないので。
4月~5月の7連敗を考察
4/6の松本戦から始まった「悪夢の7連敗」。
大きな原因は「守備の崩壊」。
当時の主なフォーメーションは「4-4-2」でした。
このブログでもよく書いていますが、「ポゼッションサッカーは守備のやりかた」。
リージョ監督の時にチーム全体として「相手を引き付けてからパスをすることで、スペースをつくりだす」事にチャレンジしていました。
パスをつなぎ、相手にボールを奪われない時間を多く作り「守備」をする。
相手にスキができたら、パスを展開して得点を覗う。
この試みはボールスキルの高い選手が揃っている神戸においてはできるはずでした。
ところが、この試みは左SBでレギュラーだった初瀬選手のところで全てが破綻してしまったように僕は感じました。それを感じたのは「7節 サンフレッチェ広島戦」。
この試合において、前半は2-1で勝ち試合の様相でした。
ところが、後半に左サイドの初瀬選手を狙われると完璧にゲームの主導権を持っていかれます。
相手チームに徹底的に狙われた「初瀬選手」はことごとくフィジカル勝負で競り負け、クリアなのかパスなのかわからないようなパス?と可哀想な状況になっていきます。
左サイドに攻撃の起点をつくられ、大崎選手が左サイドのフォローにまわるとダンクレー選手も左寄りになります。そうなると次は右サイドにスペースができ、次は右サイドに攻撃の起点をつくられます。
結局、左右のサイドを支配されDFラインが押し込まれ、後半に3失点。
この試合を最後にリージョ監督は契約解除。
監督がクラブを去り、チームの混乱に拍車がかかりました。
「外国人枠問題」でサンペール選手からキム・スンギュ選手を起用するようになる。初瀬選手は相変わらず狙われ続け、ボール扱いが苦手なキム・スンギュ選手を起用する事でディフェンスラインのパス回しが荒くなり、ショートカウンターからの失点が増える。
まさに「負の連鎖」でした。
ラストピース・酒井高徳選手が加入するまで、この「守備の崩壊」は改善せずまま続いていきます。
「守備崩壊」の理由
- 左サイドの初瀬選手を狙われ続け、ディフェンスラインのパス回しが不安定になる。ゴール前でボールを奪われ、ショートカウンターで失点を繰り返す。
- 左サイドをフォローする為にセンターバックが左寄りにポジションをとる。しかし、左サイドの穴をフォローしきれずに右のスペースを使われ、失点を重ねる。
「守備崩壊」の改善は選手を変えるしかなかった
上記の「守備崩壊」は穴になる選手を夏の移籍市場で交代させる以外、改善できませんでした。
- 左サイドに夏の移籍で獲得した「酒井高徳選手」を起用
- GKに夏の移籍で獲得した「飯倉大樹選手」を起用
- 左CBに夏の移籍で獲得した「フェルマーレン選手」を起用
この3人を起用する事で「守備の崩壊」を食い止めました。
「酒井選手」を左サイドに起用する事で逆に相手チームを押し込むようになりましたし、「フェルマーレン選手」の高速サイドチェンジにより右サイドの「西選手」の攻撃力が増しました。
それにより、サイドを支配されるのではなく、サイドを支配する時間が伸びました。
さらに、トルステンフィンク監督は「3-5-2」のフォーメーションを採用し、センターバックの左寄りポジショニングを修正しました。
正直、残念なのは「橋本選手」「那須選手」が「守備の崩壊」の改善に戦力化されなかった点です。ルヴァンカップの早期敗退もそうですが、連敗中に奮起してほしかったです。今年のDF登録の控え選手には「がっかり感」が強く残りました。
左サイドが穴だったので、チームを引っ張るべきベテラン選手が若手選手からそのポジションを奪ってほしかったです。
「セルジ・サンペール選手」の安定感
トルステンフィンク監督が打った妙手は、アンカーに「サンペール選手」を固定させ、彼が一番プレーをやりやすい環境を創り出した事です。
「サンペール選手」をチーム全体としてうまく使う事により、「時間がつくれる」ビルドアップができるようになりました。
今後、神戸と対戦するチームが悩む事はサンペール選手の扱いだと思います。
- サンペール選手にFWをマンツーマンをつける → サンペール選手が前に出るとFWがゴールから遠ざかり脅威ではなくなる
- サンペール選手にMFをマンツーマンにつける → サンペール選手が下がるとイニエスタ選手や山口選手に空いたスペースを使われる
- サンペール選手にマンツーマンをつけない → サンペール選手に自由にビルドアップをされる
どれを選択しても、「ヴィッセル神戸」の主導権でゲームを進められそうですよね。
なんだか天皇杯を獲れるような気がしてきませんか?
そんな希望をもてる9月時点の考察でした。
【追記】
この考察をしたあとに、ヴィッセル神戸についていろいろな考察記事がでていました。
そのなかで個人的に気になった記事をご紹介します。
後藤健生さんは好きなライターなのですが、「バルセロナ化」というか「ポゼッションサッカー」を勘違いされているような気がします。
まず、「パスで崩すサッカー=バルセロナ化」という点。
ボールポゼッション率をあげて、ゲームの主導権を奪う。
相手がボールを支配する時間を少なくして、守備を行うのがバルセロナ化だと僕は解釈しているのですが…。
あと「あまり守備をしない選手の周囲がハードワークして守備を支える」と言われていますが、これこそ「バルセロナ」ではないでしょうか?
さらに追及していくと、あまり守備しない「メッシ」・「イニエスタ」・「ビジャ」…この選手たちの周囲がハードワークして守備を支えてきたのが「バルセロナ」。
「メッシ」がボールを奪われた時に「マルケス」「ピケ」や「マスチェラーノ」達が守備を支えたのではなかったかと僕は思うのですが…。
先ほど述べましたが、相手にボールを渡さずに「ボール保持している時間を長くする事で守備をする」から「あまり守備をしない選手」を起用できるのではないでしょうか?
後藤さんの見ていた「バルセロナ」はみんなで守備をしていたのでしょうか?
好きなライターさんだったので、どういう意図でこのコラムを書かれたのか?
非常に気になってしまいました…。
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