こんにちは、おふと申します。
「ヴィッセル神戸」の魅力を発信していきたいという、いちファンが勝手にクラブの魅力を綴っていきます。
今回は、先日退任されたトルステンフィンク監督についてです。
トルステンフィンク監督の解任は「必然」だった…
今シーズンのJ1リーグ、最初の監督解任劇は「ヴィッセル神戸」でした。
- リーグ 12位
- ルヴァンカップ敗退
神戸に天皇杯のタイトルを初めてもたらせてくれたトルステンフィンク監督でもシーズンを全うすることができませんでした。
トルステンフィンク監督の家庭の事情での「退任」とクラブは発表していますが…
試合前日の発表などの事情を鑑みると、どう考えても「成績不振」による「解任」というのが実際であると予測できます。
トルステンフィンク監督はクラブにタイトルをもたらした個人的には好きな監督でした。
とは言え、今年の戦いぶりを見ていれば…解任は仕方ない。
というか、必然だったと思います。
トルステンフィンク監督の功績
トルステンフィンク監督がヴィッセル神戸での功績は
- 「3バック」を採用し、守備を安定させたこと
- ポゼッション重視の「ヴィッセルウェイ(バルサ化)」で勝てる事を証明したこと
クラブのリクエストにしっかりと応えながら、結果を出すことができ、コロナ禍さえなければもう少し蜜月を紡ぐことができたかもしれません。
解任しなければならなかった理由1:「ドイツメディアによるインタビュー」
ヴィッセル神戸にとって、理想的とも言えるトルステンフィンク監督を解任しなければならなかったひとつ目の理由はドイツメディア「SPOX」でのインタビュー。
簡単に言ってしまえば、トルステンフィンク監督の契約は12月まででその後はヨーロッパに戻りたかった。
特に神戸を指揮する前にスイスの名門クラブ「グラスホッパー」を2部に落とした実績があるトルステンフィンク監督。
ヨーロッパに再挑戦したいという気持ちもわかります。ただ、神戸にとっては「成績不振」に加えて、クラブに心がないなら、解任という決断は「必然」であったのは当然です。
解任しなければならなかった理由2:FC東京戦後のインタビュー
ヴィッセル神戸にとって、理想的とも言えるトルステンフィンク監督を解任しなければならなかったふたつ目の理由はFC東京戦後でのインタビュー。
インタビューを簡単にまとめると
- リーグ優勝はなくなった
- クラブの考えは「若手の上達」
優勝がなくなったのは川崎Fとの勝ち点差を計算したら当然だし、「若手の上達」は今年最大の目標であるAFCは外国人枠が3人であり、日本人選手の底上げがなければ優勝はあり得ません。
ただ、この発言がクラブの不信感を買ったのは想像に難しくないと思います。
まず優勝がなくなったと指揮官が言ってしまえば、なにを目指すのかをその場で発言しなければチームのモチベーションを保つことができない。
さらに、その目標が「若手の上達」と言うならば、選手起用について、ベテラン選手の不信に思うのは当然。
FC東京戦後のインタビューがチームに物凄く悪い影響がでたのは、その後の成績で現れます。
- FC東京 △2-2
- C大阪 ●0-1
- 名古屋 ●1-2
今季初の連敗を喫してしまいます。
クラブのリクエストが「若手の上達」であるという事を明言。しかもスタメンはいつものメンバーで、若手を積極的に起用することもなく、今季初の連敗。これでは解任という決断は「必然」であったのは当然です。
トルステンフィンク監督にとっては、一つ目の理由と併せて「口が災いした」と言えるかもしれません。
メディアに対する発言にもう少し気を使っていれば、契約が満了する12月まで解任されることはなかったかもしれません。
解任しなければならなかった理由3:クラブのリクエストに対して結果をだせない
ヴィッセル神戸にとって、理想的とも言えるトルステンフィンク監督を解任しなければならなかったみっつ目の理由はクラブの出したリクエストに対して結果を出せなかったこと。
これはわかりやすいのですが、「結果が出せない理由」
- 過密日程の中、コンディションの良い選手を起用することができなくて成績不振
- ボールを圧倒的に支配し、相手ゴールに押し込んだ状況でゴールを奪う事ができるアイデアをトルステンフィンク監督が持っていない
- ACLに向けて、サンペール選手を起用できない状況のチーム最適解を見つけられていない
今季、ヴィッセル神戸の不振は「トルステンフィンク監督の手腕」が大きな要因になっています。
なんといっても、ひとつめはほぼ決まったメンバーのスタメン。
過密日程は事前に決まっていて、コンディション維持が大きな命題になっていたはずなのに…。
最近の試合では疲れが溜まって、1対1では負けまくり、セカンドボールはほぼ相手に奪われ観ていて痛々しいくらいの選手たち。
今季の負けた全試合の敗因は「コンディション不足」とブログで書いてしまいたいくらいでした。(だから、僕は試合ごとのブログ記事を書くのをやめてしまいました…)
完全なターンオーバーでコンディション維持に徹しておけば、拾えた勝ち点があったのではないかと思ってしまいます。
ふたつめは、ボール支配率を高めて、相手チームを相手ゴールに押し込める状況下でのアイデア不足。
昨年はビジャ選手のサイドから切れ込みからのシュートやポドルスキ選手の強引なシュートでゴールを奪っていましたが…今年はそんな個人技がないので、押し込みながらもスペースを作るアイデアが必要なのに、トルステンフィンク監督にはそれがない。
最後に、ACLに向けた準備。
ACLに登録している外国人は
- イニエスタ選手
- フェルマーレン選手
- ドウグラス選手
つまり、サンペール選手を起用することができません。
サンペール選手がいないチーム作りが全くできていないという現状。
一時期は佐々木選手を我慢して起用するのかな?と思っていたのですが、5試合(うち先発2試合)しか起用せず…ACLでのチームが全く見えない状況です。
クラブのリクエストである「若手の上達」と言うのはこの辺りとリンクすると思うですが…。
トルステンフィンク監督を解任しなければならなかった3つの理由
- ヨーロッパ再挑戦への気持ちが強くなり、神戸から心が離れてしまったトルステンフィンク監督の事情
- ベテラン選手のモチベーションを下げ、連敗を喫した監督に我慢できなかったチームの事情
- リクエスト(リーグ成績・若手の上達・ACLの準備)に対して結果を出せない監督に我慢できなかったクラブの事情
以上の理由で、トルステンフィンク監督は好きでしたが、クラブとしては解任しなければならなかったのだと思います。
トルステンフィンク監督もヨーロッパ復帰への準備が時間的に余裕をもってできるので、この時期での「退任」は望むところだったのではないでしょうか?
そんな両者の事情がうまく重なって「電撃解任」となったのだと予想します。
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