【本ページはプロモーションが含まれています】
こんにちは、おふと申します。
「ヴィッセル神戸」の魅力を発信していきたいという、いちファンが勝手にクラブの魅力を綴っていきます。
今回は「花園ラグビー場指定管理者問題」についてです。
「花園ラグビー場指定管理者問題」で考えさせられるサッカーとラグビーの共存
最近知ったのですが、「花園ラグビー場」が「サッカー」と「ラグビー」の対立の舞台になっているみたいです。
僕はサッカーもラグビーも好きなので、対立する事はどうなのかと思うのですが…
「花園ラグビー場指定管理者問題」の内容を知っていくと対立するのも仕方ないかなと思えてきました。
「ラグビーのプロ化」の話が進んでいる現状で、スタジアム確保からこのような話が全国で拡がっていく事でしょう。
スタジアムを巡って、サッカーとラグビーは共存できるのか?
それとも…対立しかないのか考えてみたいと思います。
「花園ラグビー場指定管理者問題」のきっかけは「2019年ラグビーワールドカップ」
「花園ラグビー場」は「高校ラグビーの聖地」。
高校野球でいうところの「甲子園球場」に匹敵する存在です。
「ラグビー場」と明記されているように「ラグビー」をするために設計された球技場なのです。
さて、今回話題にしたい「花園ラグビー場指定管理者問題」を理解するには「花園ラグビー場所有の経緯」を理解するとよりわかりやすくなります。
- 1926年 大阪電気軌道(近鉄の前身)が「大軌花園ラグビー運動場」として開場
- 1945年 進駐軍に接収
- 1949年 進駐軍の接収を解除
- 2015年 近鉄が東大阪市に所有権を譲り、「東大阪花園ラグビー場」に改名
つまり、2015年に「近鉄」から「東大阪市」に所有が変わっています。
なぜ、「近鉄」が「花園ラグビー場」を手放さなければならなかったのか?
それは2019年ラグビーワールドカップを花園で開催する為に「花園ラグビー場」を改修する必要があったからです。
老朽化した「花園ラグビー場」をワールドカップ仕様に改修する資金を「近鉄」が出す事ができなかったので、「東大阪市」の市営化にして「大阪府」や「国」から資金を引っ張ってくることにしたのです。
つまり、「近鉄」が「花園ラグビー場」を手放したのは「2019年ラグビーワールドカップ」が原因であったという事です。
東大阪市が指名する「花園ラグビー場指定管理者」
2020年4月に「東大阪市」は「花園ラグビー場指定管理者」に「東大阪花園活性化マネジメント共同体」を候補に選びました。
これが「花園ラグビー場指定管理者問題」です。
花園ラグビー場を所有する大阪府東大阪市は4月10日、ラグビー場とその周辺の公園の運営委託先に、サッカーJFL「FC大阪」を含む事業者を、候補に選んだと発表した。議会の承認を経て、10月から運営が始まる。期間は2040年まで。日本ラグビー協会は複数の団体でつくる「ワンチーム花園」で手を挙げたが、2者の戦いに敗れ「次点」になった。19年W杯会場にもなった専用グラウンドを含む施設を、他の競技が運営するという極めて異例の事態。
上記リンク記事の引用にも書かれていますが
- 「東大阪花園活性化マネジメント共同体」にサッカーJFL「FC大阪」が含まれている
という事が、サッカーとラグビーの対立と捉えています。
端的に、「花園ラグビー場」をサッカークラブ「FC大阪」が乗っ取ってしまうのではないかという内容です。
それを阻止するために日本ラグビー協会が「ワンチーム花園」という共同体をつくって、「指定管理者」を争って負けた訳です。
ラグビー側からの「花園ラグビー場指定管理者問題」を考える
「高校ラグビーの聖地・花園」のサッカーによる乗っ取り…
スポーツ紙などからするといいネタだと思います。
では、ラグビー雑誌からどのように見ているのか?
上記、リンクした朝日新聞社の野村周平氏がラグビー雑誌に載せたコラムから気になるところを引用しました。
引用1
ラグビー界にとっては、数少ない専用スタジアムの運営を他競技のチームに委ねるという異例の事態。サッカーとラグビーは共存の道を歩めるのだろうか。
引用2
市はラグビー場の運営は「今までと同じ方針」と強調しており、当面は高校ラグビーなどの利用は今まで通りできそうだ。ただ、関係者によると、公募の際に日本協会幹部が「サッカーとラグビーが共存するモデルケースを」とタッグを呼びかけたにもかかわらず、FC大阪にないがしろにされた経緯があったという。花園ラグビー場を本拠とする近鉄ライナーズにも警戒感は広がっており、チーム関係者からは「この先ライナーズは花園にいられなくなるかもしれない」という不安の声も出ている。今回の決定に対するラグビー側のわだかまりは小さくない。
引用3
しかし、現実はそう甘くなかった。トップリーグとJリーグの期間が重複したため、昨季のトップリーグ王者神戸製鋼は、ヴィッセル神戸の本拠ノエビアスタジアムを今季1試合しか使う権利を得られなかった。ノエスタの管理運営権を所有するのはヴィッセルで、その意向が最優先で反映されるのは当然のことだが、長年ノエスタをホームとしてきた神鋼にとってみれば釈然としない出来事に映った。
そして今回の花園でも、サッカーとラグビーの微妙な関係は明らかになった。
引用した内容をラグビー関係者が本当に考えているのであれば、サッカーとラグビーの共存はできないなぁと正直に思いました。
なぜそう思ったかという感想を少し書いていきたいと思います。
引用1について
「数少ない専用スタジアムの運営を他競技のチームに委ねるという異例の事態」と認識なんですが…
今回、指定管理者の候補にされたのは「東大阪花園活性化マネジメント共同体」。
- 東大阪スタジアム
- FC大阪
- 天正
の三社で構成されたグループです。
さて、「FC大阪」がサッカークラブというのでラグビー関係者は大きな拒否反応を示していますが、「東大阪スタジアム」はもともと2016年から「花園ラグビー場」の管理業務受託を受けている企業です。
その実績から指名される可能性は高かったと言えます。
「数少ない専用スタジアムの運営を他競技のチームに委ねるという異例の事態」というのは言い過ぎなのではないとかと思います。
特に、今回の問題は「2019年ラグビーワールドカップ」で花園ラグビー場の改築費用がきっかけになっています。
さらに「FC大阪」が老朽化した第二グランドを「5,000人スタジアム改修」をクラブ負担ですることが決まっていて、「東大阪市」とのお互いに利益のある提案をしています。
第1グランド(花園ラグビー場)を中心に考えて、ハード的には現行維持っぽい「ワンチーム花園」を選ぶ理由はあまりないのではないかと思うのですが…。
引用2について
関係者によると、公募の際に日本協会幹部が「サッカーとラグビーが共存するモデルケースを」とタッグを呼びかけたにもかかわらず、FC大阪にないがしろにされた経緯があったという。
…なにがあったのでしょうか?
ラグビー側がどんな提案をしたのか?
「FC大阪」に利益があり、お互いウインウインの提案ではなかったので、ないがしろにされたのではないでしょうか?
立場のアンバランスも気になるところです。
ラグビー側は「日本ラグビー協会」でサッカー側は「クラブ」。
「クラブ」はビジネスでプロチームを経営しているので、ホームスタジアムに対する考え方自体がそもそも違うのではないでしょうか?
そう考えると「ワンチーム花園」に「近鉄」が参画しなかった理由はなんだったんだろう?
所有権は手放しても、「近鉄ライナーズ」として運営面で有意義な提案もできたはずではないでしょうか。
野村周平氏もここまで書いているのだから、コラム内にラグビー協会がないがしろにされた内容について触れなかったのにモヤモヤ感を感じてしまいます。
引用3について
トップリーグとJリーグの期間が重複したため、昨季のトップリーグ王者神戸製鋼は、ヴィッセル神戸の本拠ノエビアスタジアムを今季1試合しか使う権利を得られなかった。ノエスタの管理運営権を所有するのはヴィッセルで、その意向が最優先で反映されるのは当然のことだが、長年ノエスタをホームとしてきた神鋼にとってみれば釈然としない出来事に映った。
ここで「ノエスタ問題」を出してくるとは…
このコラムを書いた野村周平氏は余程「サッカー」と「ラグビー」を喧嘩させたいのかな?と穿った視方をしてしまいます。
ヴィッセル神戸のホームスタジアム「ノエビアスタジアム神戸」。
上記の記事が掲載された2015年にホーム移転を考えていました。
その理由は「ボロボロの芝」。
その問題を解決したのが2017年に導入した「ハイブリッド芝」。
さて、ここでもちょっとした「サッカー」と「ラグビー」の対立がありました。
今でこそ「ノエスタ指定管理者」は「楽天ヴィッセル神戸」ですが、当時は「神戸ウイングスタジアム運営会社」。
https://www.obayashi.co.jp/news/detail/news20011001.html
「神戸ウイングスタジアム運営会社」の出資比率は
- 神戸製鋼 50%
- 大林組 40%
- 神鋼興産 10%
つまり、「芝ボロボロ問題」でノエビアスタジアムを管理運営していた会社は「神戸製鋼」主導の会社だったのです。
神鋼と言えば、ノエビアスタジアムをホームにしているラグビーチームを持っています。
そこでなかなか芝の改善しないのは、スタジアムの運営方針が芝を重視しないラグビー寄りだとサッカーファンから当時非難されていました。
サッカーは芝がボロボロだといいプレーができません。
でも、ラグビーは芝がボロボロでもあまり気にしません。
サッカーとラグビーの芝に対する意識の違いが「ヴィッセル神戸」にホーム移転を考えさせるくらいの大きな不満をもたらすのです。
運営会社が「楽天ヴィッセル神戸」になり、芝を大切にする運営をしている「ノエスタ」。もちろん、去年のラグビーワールドカップで芝はダメージを受けています。
他クラブから、ノエスタのぼろぼろの芝はプロサッカーできるピッチではないと言われ続けた神戸ファンはその事を忘れたりはしないでしょう。
そんなノエスタの経緯を知っていて、野村周平氏がこの文章を平気で書いているなら大したものだなと感心してしまいます。
これこそ、ヴィッセルファンの神経を逆撫でしているとしか言えない…。
「サッカー」と「ラグビー」が共存するのも対立するのも、関係者の意識次第
今回の「花園ラグビー場指定管理者問題」で考えさせられるのは…
共存するのも対立するのも、関係者の意識次第なのではないでしょうか?
「花園ラグビー場」だけを注目してみると…
ラグビー側が「きっかけ」を提供して、「実利」を失った自業自得な内容。
それを「FC大阪による聖地乗っ取り」と言うなら、「対立」も仕方ないような気がします。
さらに「対立」と煽るマスコミ。
スポニチの記事も野村周平氏のコラムも「共存を望む」と書きながら、「対立」を煽っているように感じました。
マスコミは「対決」の方が面白おかしく記事を書ける事は理解しますが、サッカーもラグビーも好きなファンとしては「対立」を煽って欲しくないです。
スタジアムでの「共存」を考えているのであれば、ラグビー関係者は「芝」について考えてみてはどうでしょうか?
Jクラブのホームスタジアムをラグビーが使用する場合は「ハイブリッド芝張り替え費用」をすべてラグビークラブが出しますくらいの提案があってもいいのではないかと思います。
理想は「共存」です。サッカーもラグビーも同じスタジアムでできたら、スタジアムの稼働率が上がり、スタジアムの収支に寄与する事は間違いない事実だからです。
**************************************
ヴィッセル神戸に関するブログはこちらに沢山あります!
ぜひ、他のブログもチェックしてみてください。