こんにちは、おふと申します。
「ヴィッセル神戸」の魅力を発信していきたいという、いちファンが勝手にクラブの魅力を綴っていきます。
僕はスタジアムにサッカーを見に行く時、
スタジアムに入る瞬間が一番好きです。
目の前に鮮やかな緑色のピッチが広がるあの瞬間です。
スタジアムには「夢」があるのだと思っています。
だから、サッカーファンとして…
「サッカースタジアム」を日本各地にサッカースタジアムがあれば、
素敵なことだなと思っています。
前回、「京都サッカースタジアム論」では
「民間主導で構想するサッカースタジアム計画」の先鞭をつけた「稲盛和夫氏」の物語をブログ記事にしました。
今回は、「甲府新サッカースタジアム構想」についてです。
この「甲府新サッカースタジアム構想」は、典型的な「官設スタジアム計画」。
2019年3月に山梨県は「積極的な議論」から「計画の見直し」へと方向転換されました。
切ない事に「計画の見直し」と言うよりも「ほぼ白紙」。
「計画の見直し」になった理由は「財政負担」。
財政が厳しい状況の自治体にとっては、今後も解決できない問題と言えるでしょう。
そして、山梨県知事の長崎幸太郎氏が「甲府新サッカースタジアム構想」をほぼほぼ見捨てている状況です。
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山梨県にとって、「サッカースタジアム」の存在
「甲府新サッカースタジアム構想」は「計画を見直し」に!
このニュースを聞いた時は、突然な決定だと思ってびっくりしました。
なぜなら、甲府にサッカースタジアムができるのが「既定路線」だと思っていたからです。
山梨県の支援を受け、「既定路線」だった「甲府新スタジアム構想」はなぜ「見直し」となってしまったのでしょうか?
山梨県が小瀬スポーツ公園に建設を検討しているサッカーなどの総合球技場について長崎知事は財政負担を軽くするため今の計画を見直す考えを11月26日明らかにしました。
長崎知事はこの日の会見で県が建設を検討している総合球技場について今の計画を見直す考えを明らかにしました。
総合球技場をめぐっては検討委員会が建物本体の建設費は110億円から120億円、維持管理費で毎年、最大8000万円の県の財政負担が生じる見込みという報告書を提出しています。
このため知事は収益性を重視し財政負担を減らす方向で検討に入る考えです。
県では今後、専門家を交えた懇話会を立ち上げ総合球技場を含めたスポーツによる地域活性化について意見交換することにしています。
「甲府新スタジアム構想」が「見直し」になった理由は「財政負担」でした。
山梨県が毎年8,000万円の財政負担する報告書により、
長崎幸太郎知事は「見直し」を決断する事になりました。
元々の問題は自治体頼りの「官設スタジアム計画」
「甲府新サッカースタジアム構想」の問題点………
それは「官設スタジアム」であるという事です。
「官設スタジアム」の従来のケース:「国体仕様の陸上競技場」
Jリーグ開幕時、大半の日本にあるサッカースタジアムは「陸上競技場」でした。
なぜなら、日本各地に巨大な陸上競技場が存在したからです。
この巨大な陸上競技場こそが「国体仕様の陸上競技場」。
「国体」とは、毎年都道府県の持ち回りで開催されているスポーツ大会です。
その「国体」を開催するために、各都道府県には立派な陸上競技場があります。
従来型の「官設スタジアム」は「国体の為に建設したスタジアム」の事です。
「国体仕様スタジアム」は「陸上競技場」。
「国体」の為に新設するので、
「陸上競技場」を造る大義名分が、自治体にとって、はっきりとしています。
さらに、年間の維持費を「Jクラブに貸し出し事」で捻出するので
自治体の負担が軽減されます。
これこそ、「国体仕様の陸上競技場」が「Jクラブのホームスタジアム」になっているカラクリです。
現在の「ヴァンフォーレ甲府」のホームスタジアムである
「JITリサイクルインクスタジアム」が「国体仕様の陸上競技場」です。
「官設スタジアム」の新しいケース:「Jリーグの為のサッカー専用スタジアム」
「国体仕様の陸上競技場」とは別に、
最近は「国体仕様の陸上競技場」ではない「官設スタジアム計画」が進行している自治体があります。
これが「官設スタジアム」の新しいケース…「Jリーグの為のサッカー専用スタジアム」です。
金沢城北市民運動公園内に新設する市民サッカー場の起工式と安全祈願祭が二十八日、公園内の建設地(磯部町)であった。北陸初のJリーグ基準を満たしたフットボール専用球技場で、収容人数は現サッカー場の三千人からJ2基準の一万人へ大幅増。将来的にはJ1基準の一万五千人に拡張もできる。二〇二四年春の完成を目指す。
(中日新聞の記事より引用)
計画が順調に進んだ例が「金沢市民サッカースタジアム」。
今後、収容人数の拡張をできるスペースを確保している点も高評価です!
そして、見事に頓挫してしまったのが「甲府新サッカースタジアム構想」と言えるでしょう。
山梨県知事選に左右される「甲府新サッカースタジアム構想」の悲哀
「甲府新サッカースタジアム構想」の経緯をWikipediaで調べてみると…
限りなく「白紙」に近い「計画の見直し」になった理由がわかります。
2006年11月26日のヴァンフォーレ甲府ホームゲーム最終戦後、挨拶のため臨席した山本栄彦知事(当時)が観客の前で「(来年の知事選に再選した場合)サッカー専用スタジアムの早期建設」を公言した[10]。この発言に関してヴァンフォーレ甲府の支持団体やサポーターからは歓迎されたが、山本知事と対立する自民党系議員が多数を占める山梨県議へは事前通告や根回しがなく、報道によって初めて知らされたまさに「寝耳に水」の状態であったため、12月7日に開催された山梨県議会定例会にて「小瀬陸上競技場を改修したばかりなのにもう専用スタジアムをつくるのか」「県有地の当てはあるのか、新たに取得するのか、建設費や財源、維持管理費は一体どのくらい予定しているか。」との質問が飛び、これに対し山本知事は「山梨に専用のサッカースタジアムをつくるには、建設場所や財源、整備方法や運営方法など、さまざまな課題があることは十分承知している。」「来期以降もJ1で活躍し続け小瀬陸上競技場が常に満員のサポーターで埋まるような状況になれば、いずれ専用スタジアムが必要だという県民世論がまき起こるであろうと考えます。」と慎重な回答に転じたことで「(2007年1月に投開票が行われる)県知事選挙を見据えたリップサービス」「その場の衝動的な発言」と批判を受けている[11]。
(中略)
2019年3月20日に山梨県庁防災新館で実施され、基本計画に関する報告書が発表された。第5回で取りまとめられたモデルプランで整備された場合総事業費は110億から120億、運営・維持管理費は1億3千万から1億4千万円と試算と試算され、利用料収入はネーミングライツ収入を含めて6千万から8千万円で差額の県負担は5千万から8千万円と試算された[35]。参考意見として山梨中銀スタジアムを同等の設備に改修する場合、総事業費は85億円としている[35]。この報告書を基に2019年山梨県知事選挙で後藤を破り新知事に就任した長崎幸太郎は判断を行うとしている[35]。
「甲府新サッカースタジアム構想」の経緯が
- 2006年、知事選前の山本元知事が再選したら「サッカースタジアムの早期建設」を公言
- 2007年、知事選で山本元知事を破った横内元知事が「慎重姿勢」に方向転換
- 2016年、横内元知事を引き継いだ後藤前知事が「積極的に議論」に方向転換
- 2019年、後藤前知事を知事選で破った長崎知事が「見直し」を表明
単純にスタートだけピックアップすると…
知事選での「ヴァンフォーレ甲府」ファンの票が欲しい山本元知事による「甲府新サッカースタジアム構想」だったのです。
票になれば良いと浅はかな行動がスタートだったので、
その後見事に頓挫してしまったのも…
第三者の立場で考えてみれば、納得しやすい感じになってしまいます。
「甲府新サッカースタジアム構想」とは、歴代の山梨県知事選の良い出汁にされてきたトピックスなのです。
この調子だと、「甲府新サッカースタジアム構想」が進展するのは………
次の山梨知事選がある2023年でしょうか?
もちろん、長崎知事は前回の知事選同様に「ヴァンフォーレ甲府」カラーのネクタイを締めて、「ヴァンフォーレ甲府」ファンっぽい感じでアピールするはずです。
こんばんは。活動期間中、たくさんの方々ネクタイのことを聞かれました。写真を見てもいつも同じネクタイですから当然聞かれますよね。私はヴァンフォーレが大好きで、当然ネクタイもそれなんです。でも安心して下さい。実は何本も持っていてちゃんと洗い替えも持っています😊#山梨 #停滞から前進へ pic.twitter.com/xJ0hphP74q
— 長崎幸太郎 (@kotaro_nagasaki) 2019年1月9日
…「甲府新サッカースタジアム構想」は見事に停滞しています。
山梨県に「サッカースタジアム」が必要であれば…
山梨県をホームタウンにする「ヴァンフォーレ甲府」。
「ヴァンフォーレ甲府」にとっては、「サッカースタジアム」はクラブを発展させる為に必要です。
ただ、「山梨県」にとって、「サッカースタジアム」は必要なのでしょうか?
J3であれば、5,000人以上
J2であれば、10,000人以上
J1であれば、15,000人以上の収容人数が求められます。
「甲府新サッカースタジアム構想」は長崎知事が2019年11月に「計画の見直し」を決めてからなにも進んでいません。
まさに「白紙」に戻された状況。
なぜ、何も進まないかと言うと…
長崎知事が「サッカースタジアム」は山梨県には必要ないか、もしくは優先順位が低いと考えているからです。
つまり、「甲府新サッカースタジアム構想」の最大の問題点は、長崎知事が判断する「他力本願の構想」になっている点なんです。
歴代の山梨県知事たちに振り回された「甲府新サッカースタジアム構想」。
もしも、サッカースタジアムが必要だと思うなら、サッカーファンのできる事を「川崎」と「広島」「大阪」の前例が示しています。
- 「川崎」のように「サッカー文化」を山梨県内に広げ、自治体に「サッカースタジアム」が必要なのだと山梨県に友好的に理解させる。
- 「広島」のように、「サッカースタジアム」を争点にできる立候補者を山梨県知事選に出し、敵対的に県政と戦う。そして、山梨県ではサッカーで票を入れる人たちがいる事を地元の政治家に認識させる。
- 「吹田」「大阪」「長崎」のように、クラブが主導する「寄付」を中核に据えたスタジアム計画を構想する。民間が主導になり、山梨県に財政負担が軽減する案を提案する。
神戸には「ノエビアスタジアム神戸」があります。
ワールドカップ誘致のために改修された球技専用スタジアムです。
「甲府新サッカースタジアム構想」に対する長崎知事の仕打ちを見ていると、
神戸市はスポーツに理解のある自治体だし、
今の「ノエスタ」を大切にしないといけないなぁと思ってしまいます。
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